【2月14日 AFP】世界で最も重い女性とされるエジプト人、エマン・アフメド・アブド・エル・アティ(Eman Ahmed Abd El Aty)さん(37)の緊急減量手術が、インドのムンバイ(Mumbai)で行われることになった。13日に記者会見を行った同地の肥満症治療専門医チームによると、手術前の準備として特殊な流動食ダイエットが行われる。

 エマンさんの体重は現在500キロ近くあり、先週末にムンバイにやって来るまで20年以上も自宅から出られなかったという。

 手術を担当するムファザル・ラクダワラ(Muffazal Lakdawala)医師は「まず、肥満に関する疾患がすべて制御され、エマンさんの体重が減った後に手術を行う」と語った。エマンさんは今後25日間は液体状の栄養補給剤のみの食生活を送り、手術までに50キロの減量を行う。

 ラクダワラ医師は、さらに手術によって150キロ減らせると期待している。手術は2時間半ほどかかる見込み。術後にはエマンさんは立ち上がることができるようになり、通常の食事も可能になるという。

 エジプトの港湾都市アレクサンドリア(Alexandria)に住むエマンさんは11日、特別に改良されたエアバス(Airbus)機でムンバイへ到着。昨年10月にエマンさんの姉妹がラクダワラ医師に連絡を取り、助けを求めていたという。

 家族が医師に伝えた話によると、エマンさんは子どものころに四肢などの体の部位が肥大化する象皮病と診断され、病状の進行とともにほぼ動けない体になってしまったという。(c)AFP