【2月13日 AFP】メキシコ各地で12日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領によるメキシコへの侮蔑的な発言や国境の壁建設計画に抗議するデモが行われた。地元当局によると首都メキシコ市(Mexico City)では2万人が参加。抗議のうねりは国内の約20都市に広がり、同国での反トランプデモとしては過去最大だったとみられる。

「メキシコの皆さん、ごめんなさい」──。メキシコ人の妻を持つ米国人のエリック・スミス(Erick Smith)さんは、そう大書したプラカードを持ってデモに参加した。「私たちの大統領のことを恥ずかしく思っていると伝えたくて、ここへ来た」

 トランプ氏は大統領選中にメキシコからの移民を犯罪者や強姦魔呼ばわりしたほか、メキシコとの国境に「巨大で美しい」壁を建設すると公約。さらにその費用はメキシコ側に負担させるとも主張している。

 しかし、こうした言動はメキシコ人の愛国心を刺激し、スターバックス(Starbucks)やコカ・コーラ(Coca-Cola)、マクドナルド(McDonald's)といった米企業が不買運動の標的となっている。またソーシャルメディア(SNS)では多くの人がプロフィール写真にメキシコの国旗を掲載している。

 今回のデモは大学や業界団体、市民団体でつくるグループの呼び掛けで行われた。(c)AFP/Yemeli ORTEGA