【2月13日 AFP】11日のウェールズ戦に勝利し、テストマッチの連勝を16試合に伸ばしたラグビーイングランド代表だが、指揮官のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は、躍進の裏にはマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督も助言を仰いだというフィットネスの専門家の存在があることを明かしている。

 昨年のシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2016)で全勝優勝を果たしたイングランドは、今年の大会2試合目となったウェールズ戦で21-16の逆転勝利を収め、連勝を16試合に伸ばした。ティア1(強豪)の最高記録は、ニュージーランドが昨年記録した18連勝で、イングランドはその記録まであと2勝としている。

 欧州ではこれまで、体力の面ではウェールズが圧倒的に優れているという見方が一般的だったが、ジョーンズHCはアルベルト・メンデス・ビジャヌエバ(Alberto Mendez-Villanueva)という名の運動生理学士の存在を明かし、その見方は今やイングランドのものになったとの見解を示している。

 メンデス・ビジャヌエバ氏は、マンチェスター・ユナイテッドで指揮を執るモウリーニョ監督とも一緒に働いた経験を持つ人物で、ジョーンズHCは同氏の話を聞いて以来、最初は日本代表で、そして現在はイングランドで、同氏のアプローチを取り入れているという。

 開催国として臨んだW杯イングランド大会(2015 World Cup)でプールステージ敗退に終わったチームを、指揮官就任後から全勝に導いているジョーンズHCは、「ラスト20分に強いチームという点で、これまではウェールズが欧州の基準になるチームだった。しかし、われわれはそのウェールズに3連勝している。だからその称号は、現状においてはわれわれの方がふさわしい」と語った。

「サッカーから拝借した戦術的ピリオダイゼーションという手法を使っている。アルベルト・メンデス・ビジャヌエバ氏はこのやり方に非常に精通した人物だ」

「われわれは試合の具体的なパラメータに絞って練習している。例えば、フィジカルを中心に取り組む日は、試合を上回る激しさで接触プレーの練習を行う。スピード練習の日は、少なくともメニューの6割を、試合を上回るスピードでこなす」

「それ以外は、特段フィットネスのメニューは行わない。すべてをそうしたトレーニングの中に盛り込むんだ。そのおかげで、我々はフィットネスのレベルを大きく高めることができた」 (c)AFP