【2月13日 AFP】女子テニス、国別対抗戦のフェドカップ(2017 Fed Cup)は12日、ワールドグループ1回戦の試合が行われ、前回覇者のチェコをはじめ、スイス、ベラルーシ、米国が準決勝に進出した。

 オストラバ(Ostrava)での試合では、カロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova)とバーバラ・ストリコバ(Barbora Strycova)が勝利したチェコが、勝ち抜けを決めた。

 両国のナンバーワン同士の対戦では、世界ランク3位のプリスコバが同7位のガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza)を6-2、6-2で一蹴すると、同17位のストリコバは同70位のララ・アルアバレーナ(Lara Arruabarrena)を6-4、6-4で退けた。

 大会4連覇、そしてここ7年間では6度目の優勝目指すチェコは、4月22日と23日に行われる準決勝で、米国と対戦することが決まった。

 通算17回の優勝を誇る米国はドイツを4-0で下して4強入りを決めたものの、ハワイ(Hawaii)での試合が行われる前に歌われたドイツ国歌での議論を巻き起こす大きな失敗が、その戦いぶりに暗い影を落とした。

「ドイツよ、ドイツよ、すべてのものの上にあれ(Deutschland, Deutschland ueber alles)」という覇権主義を反映した、あからさまな国家主義と見なされている一節で始まる旧国歌が11日に独唱されたことを受け、ドイツのアンドレア・ペトコビッチ(Andrea Petkovic)は、「これほど見下されたことはない」と語った。

 ナチス・ドイツ(Nazi)との繋がりが強い旧国歌が歌われたことは、ドイツ側を非常に当惑させた。

 同日の第1試合でアリソン・リスケ(Alison Riske)に6-7(10-12)、2-6で敗れたペトコビッチは、「人生でこれほど見下されたことはありません。最悪な部類の厚かましさと横柄さです。今は2017年、こんなことは米国で起こってはならないことです。無学じみたところに困惑しています」と語り、チームメートのユリア・ゲルゲス(Julia Goerges)が涙を流したことを明かした。

 12日には正しい国歌が歌われたが、それもドイツの力にはならず、ゲルゲスは3-6、1-3とココ・バンダウェイ(Coco Vandeweghe)を追い掛ける展開の中、棄権を申し出て対戦成績は0-2となった。

 バンダウェイはその後、3-6、6-4、6-0でペトコビッチを退け、母国を7年ぶりの4強に導いている。

 一方でスイスは、昨年大会準優勝のフランスを4-1で退けた。スイスはティメア・バシンスキー(Timea Bacsinszky)が7-6(7-4)、4-6、7-5でクリスティーナ・ムラデノビッチ(Kristina Mladenovic)を下すと、ベリンダ・ベンチッチ(Belinda Bencic)が6-3、6-4でポーリン・パーメンティア(Pauline Parmentier)に勝利した。

 準決勝でスイスは、ワールドグループ初参戦となったベラルーシと敵地で対戦することが決まった。ベラルーシはホームのミンスク(Minsk)で、オランダに4-1と勝利している。(c)AFP/Dave JAMES