【2月11日 AFP】10日にゴンドウクジラ416頭が浜辺に打ち上げられているのが見つかったニュージーランド南島(South Island)北西端のゴールデン湾(Golden Bay)では11日、約200頭のゴンドウクジラが新たに打ち上げられるのを防ごうと約150人がサメの脅威をものともせずに海に入って「人間の鎖」をつくる一方、10日に見つかったクジラのうちまだ生きている約100頭を海に戻す懸命の作業が続けられている。

 ニュージーランド環境保全局(DOC)の環境保護監視員マイク・オーグル(Mike Ogle)氏はラジオ・ニュージーランド(Radio New Zealand)の取材に対し、クジラはサメを恐れて浅い湾に逃げ込んだ恐れがあると指摘。1頭のクジラの死骸にはかまれた傷が複数あり、ゴールデン湾のフェアウェル岬(Farewell Spit)の沖合はホホジロザメの生息域として知られているとして、「小さい傷だが傷痕は新しく、このあたりに何かがいるはずだ」と述べた。

 強い日差しのため、10日に見つかったクジラのうちまだ生きている約100頭の体を冷やしておくのが困難になってきている。ボランティアの人たちは午前中の満潮を待って沖合に戻すことを計画している。(c)AFP