【2月11日 AFP】ノルウェーオリンピック・パラリンピック委員会(NIF)は10日、禁止ステロイドに陽性反応を示していたクロスカントリースキー女子のテレーセ・ヨーハウグ(Therese Johaug、ノルウェー)に13か月の資格停止処分を科すと発表した。

 今回の処分は、ノルウェー反ドーピング機関(Antidoping Norge)が要求した14か月の資格停止処分より1か月短いものとなり、ノルディックスキー世界選手権(FIS Nordic World Ski Championships)で通算7個の金メダルを獲得しているヨーハウグは、来年2月に行われる平昌冬季五輪には出場可能となる。

 28歳のヨーハウグは、世界反ドーピング機関(WADA)によって禁止薬物に指定されるアナボリック・ステロイド(anabolic steroid)のクロステボール(clostebol)に陽性反応を示したことで、昨年10月18日から暫定的な資格停止処分を受けていた。

 ヨーハウグによれば、問題となったステロイドは、昨年8月下旬に行われたイタリアの高地トレーニングでやけどの治療のために使用したトロフォデルミン(Trofodermin)と呼ばれるリップクリームに含まれていたという。同年10月には、ヨーハウグが使用したリップクリームにクロステボールが含有されていたことに気づかなかった責任を取り、代表チームのドクター1人が辞任した。

 ヨーハウグは声明で、「ドーピングに関する規則は厳格なものであるべきと理解している」としたうえで、「しかしながら、リップクリームの使用で13か月の資格停止処分を科されるのは後味が悪い。今後数日間にわたって、弁護士に対応を相談する」と述べた。

 昨年10月にさかのぼって適応される今回の処分が支持されれば、ヨーハウグは今年11月から競技を再開することができる。(c)AFP