【2月10日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の「スパイダーマン」として知られるコントーショニスト(身体の柔軟性を生かした曲芸師)のパレスチナ人少年(13)が、ギネス世界記録(Guinness World Records)を更新した。少年のコーチが9日、明らかにした。

 ムハンマド・シェイク(Mohammad al-Sheikh)君は、チェストスタンド(胸を床に着け、胴体を背中側に折り曲げて足が頭の前に来るようにした状態)の体勢を取り、1分間に腰を回して足が体の周りを回った回数の新記録を打ち立てた。

 コーチは「ムハンマド・シェイクは1分間で体の周りを38周させる記録を打ち立てた。これまでの29周という記録を破った」と語った。

 ギネス世界記録のチームは世界記録挑戦を見届けようとガザ地区訪問を計画していたが、10年前から続くイスラエルによるガザ地区封鎖によって断念。そのため記録への挑戦はヨルダンの首都アンマン(Amman)で行われた。

 イスラエル当局がムハンマド君の母親とトレーナーがガザ地区から出ることを認めなかったため、別の大人が付き添った。

 3年前からムハンマド君を指導し、さらに3つの世界記録に挑戦する準備を進めていると語ったトレーナーは、ムハンマド君はガザで埋もれてしまうことを恐れているが、外国で開かれる競技会やショーに招待されていることはムハンマド君にとって明るい展望だと述べた。(c)AFP