【2月10日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は9日、自らの司法批判に対する「失望」を表明した連邦最高裁判事候補ニール・ゴーサッチ(Neil Gorsuch)氏の発言を公表した民主党の上院議員を非難した。

 トランプ氏はこれまで、自身が出した難民やイスラム圏7か国出身者の入国を制限する大統領令を暫定的に差し止めた連邦地裁判事を「いわゆる判事」呼ばわりして糾弾した他、8日には現在この大統領令について審理している控訴裁判所を「非常に政治的」と断じていた。

 欠員となっていた連邦最高裁判所の判事としてトランプ氏が先週指名したゴーサッチ氏は、リチャード・ブルメンソール(Richard Blumenthal)上院議員との面会の際、トランプ氏の姿勢は「失望」をもたらし「士気をそぐ」ものだと批判。これについてはゴーサッチ氏のスポークスマンも、AFPに対し事実と認めた。

 しかしトランプ氏が怒りの矛先を向けたのは、ブルメンソール氏だった。9日ツイッター(Twitter)で、「リチャード・ブルメンソール上院議員は、ベトナムで戦ったことなどないのに何年もそう主張していたが(大うそだ)、今度はゴーサッチ判事が彼に言ったことを歪曲(わいきょく)か?」と投稿した。

 ブルメンソール氏はベトナム戦争(Vietnam War)当時、米海兵隊に所属していたが、ベトナムに派遣されたことは一度もなかった。にもかかわらず2010年の上院議員選では、ベトナム従軍を公言していた経緯がある。(c)AFP