【2月9日 AFP】英議会下院は8日、欧州連合(EU)からの離脱をEUに通知する権限をテリーザ・メイ(Theresa May)首相に与える法案の最終的な採決を行い、賛成494、反対122の圧倒的多数で可決した。英国はEUからの離脱へ大きく近づいた。

 2条から成るこの法案は下院で修正されず、上院に送られる。上院では選挙を経ていない議員からの反対が予想され、与党・保守党は過半数を確保していない。

 とはいえ、昨年6月のEU離脱の是非を問う国民投票の前には議員の3分の2が反対していた下院で法案が通過したことで、メイ首相が公約している3月末までの離脱手続き開始の実現へ前進した形だ。

 法案が成立すれば、メイ首相はEU基本条約(リスボン条約、Lisbon Treaty)第50条を発動し、2年を期限とするEU離脱交渉を正式に開始できる。(c)AFP/Alice RITCHIE