【2月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が5日のインタビューでロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を「尊敬する」と述べ、同国のジャーナリストや反体制派の暗殺、ウクライナへの軍事介入を軽視するような考えを示し、共和・民主両党の議員らから非難の声が上がっている。

 トランプ氏は米FOXニュース(Fox News)のビル・オライリー(Bill O'Reilly)氏の番組に出演し、プーチン大統領について「彼を尊敬している」と語った。「多くの人々を尊敬しているが、だからといってその人たちと仲良くするわけではない」とも付け加えた。

 さらに、ジャーナリストや反体制派の超法規的な殺人にプーチン氏が関与しているとされることについて詰問されると、「われわれにも多くの殺人者がいる。われわれの国が潔白だと思うか?」と切り返した。

 トランプ氏の発言に対し、共和党上院トップのミッチ・マコネル(Mitch McConnell)上院院内総務は米CNNテレビで「ロシアのやり方と米国のやり方を同等に扱ってよいとは思わない」と反論。プーチン氏については「KGB(ソ連国家保安委員会)の元工作員で、悪党であり、大半の人々が信頼できると考える選挙で選ばれたわけではない」と指摘した。

 元駐ロシア米国大使でバラク・オバマ(Barack Obama)前大統領の顧問を務めたマイケル・マクフォール(Michael McFaul)氏もツイッター(Twitter)で「トランプ氏が米国とロシアにはどちらにも道義があると言い立てるのはうんざりする(そして不正確だ)」と批判した。(c)AFP/Andrew BEATTY