【2月3日 AFP】イタリア人デザイナーのリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)が「個人的な興味と情熱のため」、12年間在籍したフランスのファッションメゾン、「ジバンシィ(Givenchy)」のクリエイティヴ・ディレクターを退任したと発表した。

「ジバンシィ」の声明によると、12年間にわたる好成果のパートナーシップの後、これ以上協業を続けないことは双方の決断であり、ティッシは公式に1月31日付けで同社を去ったという。多くのセレブリティを友人に持つティッシは、ストリートウェアとクチュールを融合したダークロマンティシズムで、ブランドの発展に貢献した。

 フランスのラグジュアリーグループ「LVMH」傘下である「ジバンシィ」のフィリップ・フォルトゥナート(Philippe Fortunato)CEOは、ティッシの先見の明がブランドの目覚ましい成長につながり、国際的な発展とアピールに貢献したことに感謝すると述べた。ティッシ自身も声明で「ジバンシィ」とその美しいチームには特別な愛情を持ち続けると語った。「ジバンシイ」が自身のクリエイティビティの発表の場であり続けたことに感謝しつつ、今後は個人的な興味と情熱に専念していきたいという。

 ティッシによる「ジバンシィ」のメンズコレクションとオートクチュールコレクションは、先月パリで披露された。後任デザイナーについては後日正式に発表される予定。

 ティッシはロンドンの名門校、セントラルセントマーティンズ(Central Saint Martins)を卒業。2005年3月に「ジバンシィ」に入社した際はまだ無名だった。ブランドの創設者であるユベール・ド・ジバンシィ(Hubert de Givenchy)が1995年に同社を去った後は、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)、ジュリアン・マクドナルド(Julien Macdonald)といったイギリス人デザイナーたちがブランドを引き継ぎ、ティッシはその後に名を連ねた。(c)AFP