【2月1日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」への勧誘に関わったとして1日にドイツで逮捕されたチュニジア人の男(36)が、2015年にチュニジアの国立バルドー博物館(National Bardo Museum)で発生した襲撃事件に関与していた可能性があることが分かった。ドイツの検察当局が、発表した。

 独西部ヘッセン(Hesse)州の検察当局は声明で、男は、バルドー博物館「襲撃の計画と実行に加わっていた」疑い、および昨年3月にリビア国境に近いチュニジアのベンガルデン(Ben Guerdane)で発生した襲撃事件に関与していた疑いでチュニジア当局から指名手配され昨年6月に逮捕状が出されていた。

 男は1日、独フランクフルト(Frankfurt)と周辺の町で警察が対テロ一斉捜査を行った際に拘束されたという。

 フランクフルト検察当局の報道官は報道陣に対し、「容疑者は一切抵抗しなかった」と話した一方、ドイツ国内での攻撃実行を目的として、ISへの勧誘活動、および支持者のネットワーク網づくりに従事していた疑いがあるとしている。

 また、攻撃の計画はまだ「初期段階」だったとし、「攻撃の具体的な危険性はなかった」という。

 2015年に2人の襲撃犯がチュニジアのバルドー博物館で銃撃を繰り広げた事件では、外国人や警察官21人が死亡し、ISが犯行声明を出した。(c)AFP