【1月29日 AFP】ボクシング、WBC世界スーパーフェザー級挑戦者決定戦が28日、米カリフォルニア(California)州インディオ(Indio)で行われ、元王者の三浦隆司(Takashi Miura)はミゲル・ロマン(Miguel Roman、メキシコ)から12回53秒でKO勝ちを収め、同日行われたメインイベントで王座を獲得したミゲル・ベルチェルト(Miguel Berchelt、メキシコ)への挑戦権を手にした。

 ベルチェルトはこの日、2015年11月に三浦から王座を奪った無敗のフランシスコ・バルガス(Francisco Vargas、メキシコ)を11回KOで下している。

 32歳の三浦と31歳のロマンは、序盤から速いペースで激しいパンチを繰り出し合った。4回に三浦の左目が腫れ始めると、両者はともに厳しいボディーブローを打ち込んだ。

 6回にロマンの右を顎に受けて連打を浴びた三浦は、唇から出血したものの、7回に気力を取り戻して巻き返して力強いパンチみせる、10回終盤には強烈な左をボディーに打ち込んでロマンをダウンさせ、11回にも連打から2度目のダウンを奪った。

 そして最終12回、三浦の左を顔面に受けたロマンはキャンバスに崩れ、レフェリーの10カウントで勝負は決した。初めて9回以降でのKO勝ちを収めた三浦は、通算戦績を31勝(24KO)3敗2分けとしている。

 一方、タイトルマッチでは母国の外では2度目の試合となったベルチェルトが序盤から左フックを浴びせると、4回に顔面に右を受けた王者は両目の上を切った。

 キャリア初の7回を迎えたベルチェルトの激しさはその後も変わらず、左目の上から流血が止まらなくなった9回と10回にはレフェリーとリングサイド・ドクターがバルガスの状態を確認しつつ、試合は続行された。

 しかし11回2分19秒のところでレフェリーが試合をストップ。流血で目が見えなくなった王者は、挑戦者を止めることができなかった。

 バルガスは試合後、「カットが大問題だった。あれで、自分のやりたいようにできなかった。血のせいだ。見えなかった。戦うことができなかった」とコメントしている。(c)AFP