【1月29日 AFP】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は28日、ツイッター(Twitter)に投稿し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がメキシコ国境での「壁建設」の実現に向けた大統領令に署名したことを称賛した。

 トランプ大統領は25日、昨年の選挙戦で公約に掲げていた米・メキシコ国境約3200キロにわたる「物理的な壁の計画・設計・建設」の着手を命じる大統領令に署名した。

 トランプ大統領はイスラエルがエジプト国境沿いに建設し、2014年に完成した240キロ以上にわたる分離壁に言及していた。イスラエル・エジプト国境はかつて、大勢のアフリカからの不法移民や人身売買業者の流入ルートとなっていた。

 ネタニヤフ首相は英語で「トランプ大統領は正しい。私はイスラエルの南部国境沿いに壁を建設した。壁は不法入国者をすべて阻止した。大成功だ。すばらしいアイデアだ」とツイートし、文末にイスラエルと米国の国旗の絵文字を添えた。

 イスラエル政府は、トランプ政権誕生を占領地の東エルサレム(East Jerusalem)とパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)でのユダヤ入植地の建設を続けるチャンスと捉えている。

 イスラエルは今月20日のトランプ大統領就任から数日と経たないうちに入植地の大規模な拡大を発表した。この発表はイスラエルとパレスチナの「2国家共存」による紛争解決を求める人々にとって大きな懸念となっている。(c)AFP