【1月26日 AFP】米国の伝説的女優で、快活なコメディー演技で一世を風靡(ふうび)し、独身のキャリアウーマンを演じて男女の壁を打ち破ったメアリー・タイラー・ムーア(Mary Tyler Moore)さんが、長年の闘病の末に25日、死去した。80歳だった。

 自身の名を冠した1970年代のコメディードラマ「メアリー・タイラー・ムーア・ショー(The Mary Tyler Moore Show)」では、一人暮らしをしながらテレビレポーターになる夢を追う独身女性という、当時としては先進的な役柄を演じた。同番組は7シーズンにわたり放送され、米誌タイム(Time)により「テレビを変えた17番組」の一つに選ばれている。

 テレビ界での活躍で数々のエミー賞(Emmy Awards)を受賞した他、ロバート・レッドフォード(Robert Redford)監督の映画『普通の人々(Ordinary People)』での演技でアカデミー賞(Academy Awards)にノミネートされ、ブロードウェー(Broadway)の演劇作品「Whose Life Is It Anyway」への出演ではトニー賞(Tony Awards)を受賞した。

 ムーアさんは長年にわたり糖尿病と闘い、2011年には脳手術も受けていた。メディア報道によると、コネティカット(Connecticut)州の病院で亡くなったという。(c)AFP