【1月23日 AFP】フィギュアスケート全米選手権(2017 U.S. Figure Skating Championships)は22日、カンザス(Kansas)州カンザスシティー(Kansas City)のスプリント・センター(Sprint Center)で男子シングルのフリースケーティング(FS)が行われ、17歳のネイサン・チェン(Nathan Chen)が5本の4回転ジャンプを成功させるほぼ完璧な演技で優勝を飾った。

「ポロヴェツ人の踊り(The Polovtsian Dances)」に乗せて演技したチェンは、世界で初めて5本の4回転ジャンプをきれいに成功させ、全米選手権ではこの50余年では最年少となる17歳で大会を制した。

 チェンは「夢みたいな演技でした。自分の滑りにすごく満足しています。ただ、演技構成については少しミスがありました。最優先ではない要素も無理をして詰め込んだので。そこは世界選手権に向けて絶対に改善したい部分です」と話した。

 チェンは合計318.47点を記録した。2位には263.03点のヴィンセント・ゾウ(Vincent Zhou)、3位にはジェイソン・ブラウン(Jason Brown)が入った。

 歴史に残る演技を披露したチェンは、これで3月に行われる世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2017)、さらには2018年に開催される平昌冬季五輪の主役候補の一人となった。

 チェンは、「世界選手権で、米国はフィギュア界の一大勢力に戻りますよ。僕ら3人なら、米国をあるべき地位へ戻せるはずです」と意気込んだ。

 前回王者のアダム・リッポン(Adam Rippon)は、2週間前に左足を骨折する全治3か月のけがをしたため、今大会は欠場している。(c)AFP