【1月23日 AFP】16-17イングランド・プレミアリーグは22日、第22節の試合が行われ、首位チェルシー(Chelsea)は復帰したジエゴ・コスタ(Diego da Silva Costa)のゴールなどでハル・シティ(Hull City)に2-0で勝利し、2位との勝ち点差を8まで広げた。

 コスタは3-0で勝利した前節レスター・シティ(Leicester City)戦を欠場。腰の負傷が理由とのことだったが、その週の練習中にコーチと言い争いになったという報道もあり、また中国の天津権健(Tianjin Quanjian FC)が破格のオファーを提示して獲得を狙っているとのうわさもあった。

 それでも、チェルシーのギャリー・ケイヒル(Gary Cahill)とハルのライアン・メイソン(Ryan Mason)の頭同士がぶつかり、メイソンが病院へ直行する事故があったため、時間が長くとられていた前半ロスタイム7分、コスタはビクター・モーゼス(Victor Moses)のクロスに合わせて先制点を決めた。チーム得点王のコスタは、これで今季リーグ戦15得点目となった。

 ハルも下から2番目の19位という順位がうそのようなプレーで攻勢をかけ、あわやPK獲得かという場面もあったが、それでも後半36分、チェルシーはセスク・ファブレガス(Cesc Fabregas)のFKにノーマークのケイヒルが頭で合わせて勝利を決定づけた。

 チームを率いるアントニオ・コンテ(Antonio Conte)監督はコスタのプレーをたたえ、英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対し、「出来は良かったし、そのことをうれしく思う」と話した。

「試合を前にした会見で、彼の状態や態度について質問が殺到したとき、私はチームにとって最善の決断をしたと答えたが、きょうのプレーを見て、やはりその決断は間違っていなかったと思っている」

 アーセナル(Arsenal)は退場者を出して10人になりながらも、本拠地でバーンリーFC(Burnley FC)相手に2-1の勝利を収め、リーグ2位に浮上した。この試合では、後半ロスタイムに入ってから両チームにPKが与えられた。

 アーセナルは後半14分にシュコドラン・ムスタフィ(Shkodran Mustafi)のゴールで先制。しかしその後、グラニト・ジャカ(Granit Xhaka)が危険なタックルで一発レッドカードを提示され、残り20分を10人で戦うことを強いられた。

 すると後半ロスタイム3分、バーンリーはアシュリー・バーンズ(Ashley Barnes)がエリア内で倒されてPKを獲得すると、これを少年時代はアーセナルのファンだったというアンドレ・グレイ(Andre Gray)が決めて同点に追いついた。さらにアーセナルは、PKの判定に抗議したアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督が退席を命じられた。

 しかし、ドラマはこれで終わりではなかった。迎えた同ロスタイム7分、これが最後かというアーセナルの攻撃で、バーンリーのベン・ミー(Ben Mee)が、ヘディングしようとしたローラン・コシールニー(Laurent Koscielny)に対して脚を高く上げて交錯すると、ジョナサン・モス(Jonathan Moss)主審は再びペナルティースポットを指さした。

 そして最後は、アレクシス・サンチェス(Alexis Sanchez)がこの場面で大胆にもど真ん中にチップキックを決め、アーセナルが貴重な勝ち点3を手に入れた。

 ベンゲル監督は英BBCに対して、「最後は勝利をつかめたが、そこまでの道のりは非常に困難だった。毎週、毎試合がみんなにとって信じられないような戦いになる」とコメントした。

 この勝利で、アーセナルは今節敗れたリバプール(Liverpool FC)、マンチェスター・シティ(Manchester City)と引き分けたトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)を抜き、2位に浮上した。(c)AFP/Julian GUYER