【1月22日 AFP】米首都ワシントン(Washington D.C.)をはじめとする全米各地で21日、前日に就任したドナルド・トランプ(Donald Trump)新大統領に抗議する女性主導のデモ「女性の行進(Women's March)」が行われ、200万人以上が参加した。同様のデモは海外でも行われ、世界各地でも合わせて数百万人が参加したとみられている。

 首都ワシントンでのデモでは、猫の耳をかたどった「プッシーハット」と呼ばれるピンク色のニット帽をかぶった多数の参加者たちが中心部などの交通をまひさせ、ホワイトハウス(White House)前を行進した。「プッシーハット」は、「かわいい猫ちゃん」を意味する「プッシーキャット」という言葉と、女性器を意味する俗語「プッシー」を、あえて掛けたもので、トランプ氏が過去に口にした「プッシーをまさぐる」という女性蔑視発言に対する抗議の意味が込められている。

 数十万人が首都になだれ込んみ、ホワイトハウスや国立公園ナショナル・モール(National Mall)周辺の交通を数時間まひさせたことは、間違いなくトランプ大統領にも分かったはずだ。

 首都の当局はデモの参加者の数を公表しないが、ワシントンでの行進の主催者側は、当初の予想の4倍に当たる100万人が参加し、全米の他の地域で行われた同様のデモにも大勢が参加したと語った。

 またロサンゼルス(Los Angeles)の警察当局によると、ロサンゼルスでは50万人以上が集まったという。ニューヨーク(New York)でのデモにも約50万人が参加した他、シカゴ(Chicago)、ダラス(Dallas)、サンフランシスコ(San Francisco)、セントルイス(St. Louis)、デンバー(Denver)など、全米各地で同様のデモが行われた。(c)AFP/Thomas Watkins and Michael Mathes