【1月18日 AFP】テリーザ・メイ(Theresa May)英首相は17日、昨年の国民投票で決定した英国の欧州連合(EU)離脱に関する演説を行い、EUからの移民流入を制限していくため、欧州の単一市場から脱退する方針を初めて表明した。

 注目の集まったこの演説の中でメイ首相は、英国が40年以上にわたり加盟してきたEUからの歴史的離脱に対し、過酷な条件を課すのは避けるようEU側に要請した。

 さらに、EU以外の国々と独自の貿易協定を結んでいけるよう、EUと関税に関する新合意の締結を目指していく意向も表明。また議会からの批判に対する譲歩策として、EUとの交渉後の最終合意については議会で承認投票を行うと言明した。

 これを受けて、欧州理事会(European Council)のドナルド・トゥスク(Donald Tusk)常任議長(EU大統領)は、メイ氏の演説により英政府の要望の「より現実的な」全体像が得られたと評した。

 またドイツのフランクワルター・シュタインマイヤー(Frank-Walter Steinmeier)外相も、メイ氏が「ようやく若干の明瞭さを示してくれた」と述べた。(c)AFP/Robin MILLARD