【1月17日 AFP】パキスタン東部ラホール(Lahore)で、自ら選んだ男性と結婚した娘に生きたまま火を付けて死亡させた母親に対し、死刑が言い渡された。当局が17日発表した。この「名誉殺人」事件は、同国内で激しい非難を招いていた。

 16歳だったジーナト・ビビ(Zeenat Bibi)さんは昨年6月、家族の反対を押し切って、バイク整備工のハサン・カーン(Hasan Khan)さん(20)と結婚。その約1週間後に、母親のパービーン・ビビ(Perveen Bibi)被告に灯油をかけられて火を付けられ、死亡した。

 地元検事がAFPに明かしたところによると、ラホールの反テロ法廷の判事が母親のビビ被告に対し、殺人とテロの罪で死刑を言い渡したという。

 この検事は、新たに改正され名誉殺人を違法化した法律ではなく、殺害に灯油を使ったという理由で、ビビ被告が反テロ法違反に問われていたとしている。

 同被告に対してはさらに、殺人に関連した別の罪状に基づき、禁錮14年と罰金100万ルピー(約110万円)も科された。また被告の息子にも、殺人への関与により終身刑と150万ルピー(約160万円)の罰金が科されている。(c)AFP