■「あなたならロボットを恋人にする?」

 一方、レビー氏は、論理的な展開として、次はロボットとの結婚も起こり得ると語った。「ロボットとのセックスが普通になるにつれて、ロボットとの結婚は非常に現実味を帯びてくるだろう」として、早くて2050年にはロボットとの結婚を考える人々も出てくるはずだと主張する。

 未来のロボットは「我慢強くて優しくて愛らしいものになる」とレビー氏は言う。「嫉妬や自慢、傲慢(ごうまん)、無礼な態度とは無縁だ。わざとプログラミングするなら別だが」「こうしたすべての性質を可能にするソフトウエアは数十年以内に開発される可能性が高い」

 同氏はまた、近年は「ロボットとのセックスや愛を受け入れる人が増えている」と指摘した。

 しかし、今のところはまだ、多くの人々にとってヒューマノイドとの性的な関係は現実離れしたもののようだ。

 シティ大学ロンドン(City University London)とマレーシアのイマジニアリング研究所(Imagineering Institute)が共同で行った試験的な調査で、セックスボットに愛情を感じ得るかなど、セックスボットの捉え方に関するアンケートを行ったところ、多くの人が人間がロボットに引き付けられる可能性はあるとの見方を示した。

 だが、シティ大学ロンドンでキッセンジャーの開発に携わった博士課程の学生、エマ・ヤン・ジャン(Emma Yann Zhang)氏によれば、「あなたならロボットを恋人にしますか?」という質問には大半の人が「ノー」と答えたという。

 レビー氏が示唆するように人間とロボットとの愛を受け入れたとしても、いざ自分がロボットと付き合うかと言えば、そこまでの変化は当分起きそうにないとホール氏は言う。

 一方で、AIに大きな期待を寄せる人々は、今年のいつごろ新世代のセックスボットが市場に出るのかと熱い視線を送っている。(c)AFP/Ruth HOLMES