【1月13日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領は12日、ルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)元ニューヨーク(New York)市長(72)を、新政権に対してサイバー安全保障問題に関する助言を行う役職に起用すると発表した。

 トランプ氏の有力な後ろ盾となってきたジュリアーニ氏は昨年、次期政権の国務長官候補として取り沙汰されていたが、その事業取引が利益相反を生む恐れがあるとしてメディアから厳しい目が向けられ、候補指名を辞退していた。

 米国では現在、ロシアのハッカーらが大統領選介入を試みたとされる問題が物議を醸している。トランプ氏は11日、大統領選の選挙活動中に起きた民主党のコンピューターへのハッキングにロシアが関与していたと初めて認めた。

 トランプ氏は情報当局トップと会談した後、専任チームに90日以内にサイバー攻撃の阻止計画を策定させると宣言していたが、同氏の広報担当ショーン・スパイサー(Sean Spicer)氏によると、ジュリアーニ氏はこの専任チームを率いることになる。

 しかしトランプ陣営が出した声明では、ジュリアーニ氏に付与する正式な肩書は公表されておらず、同氏には「民間部門でのサイバー安全保障問題とそれに対して生まれつつある解決策という観点から、信頼できる友人として専門知識と洞察力を発揮してもらう」と述べるにとどまった。(c)AFP