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サイのふん塚、SNSとして機能か 研究

2017年1月12日 9:44 発信地:パリ/フランス

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サイのふん塚、SNSとして機能か 研究
シロサイ。ケニアのオルジョギサイ保護区で(2014年8月7日撮影)。(c)AFP/TONY KARUMBA

【1月12日 AFP】サイは、性別、年齢や、発情期にあるかどうかなどの情報を、ふんで発信しているとの研究結果が11日、発表された。これは、哺乳動物が決まった場所に集団で排せつする「ふん塚」を、ソーシャルメディア(SNS)として利用している可能性があることを示唆しているという。

 イヌが排尿跡で自分の縄張りをマーキングする行動など、尿から発信される化学的なメッセージで動物たちがコミュニケーションを取っていることはよく知られている。だが、もう一つの排せつ物であるふんの情報伝達機能については、これまで詳細には分かっていなかった。

 南アフリカとドイツの3人の科学者からなる研究チームは、南ア・クワズール・ナタール(KwaZulu-Natal)州にあるシュルシュルーエ・ウンフォロージ(Hluhluwe-iMfolozi)動物保護区で、野生のシロサイのふん塊の周囲から空気を採取し、その臭いを実験室で分析した。

 そして研究チームは、縄張りを持つ雄と、発情期にある雌の特徴を示すふんの臭いを再現。新しいふんの堆積物に似せて保護区のあちこちにその合成臭気を散布した。

 すると自分の縄張りを自由に歩き回っている、パートナーのいない雄サイは、異なる臭いに応じて全く違った行動を示した。これは研究チームが予想した通りだった。

 ふんの臭いが侵入者の雄のものである場合、雄サイは自分の縄張りを侵す可能性のある敵を監視するために、その臭いがする場所を何度も訪れ、時には「警戒の身構え」をする様子を見せた。

 一方で、雌のふんに似せた臭いに遭遇すると、発情状態にあるというメッセージを発信している臭いを長時間にわたり嗅ぎ続けていた。

 この観察結果について研究チームは、ふんの臭いが「重要な情報を実際に発信している」ことを示唆していると「英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)」に発表した研究論文に記している。

 ふんの臭いには、サイの年齢、性別や、雌の場合は発情状態にあるかどうかなどの情報が含まれているのだという。

 英国王立協会の報道向け要約記事によると、「今回の研究は、なぜ多くの哺乳動物が(ふん塚と呼ばれる)共用の排便場所を使用するのかの解明に向けた重要な一歩となる」のだという。

「こうしたふん塚は、人がソーシャルネットワークを利用するのと同じように使われている可能性が高い。その目的は、ネットワークに属する他者のメッセージを『読み取り』、そして他者に向けてメッセージを残すことだ」

 サイの中で最も大型の種であるシロサイは、ゾウに次いで2番目に大型の陸生哺乳動物だ。

 背の低い草を主食とするシロサイは極度の近視で、周囲の情報を得るのに嗅覚に大きく依存している。(c)AFP

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