【1月11日 AFP】台湾の国防部は11日、中国唯一の空母「遼寧(Liaoning)」が台湾海峡(Taiwan Strait)を航行していると発表した。中台関係が緊張するなか、中国政府には軍事力を見せつける狙いがあるとみられている。

 国防部によると「遼寧」は台湾の領海には侵入していないものの、防空識別圏(ADIZ)に入った。

 台湾メディアは、中国の空母艦隊を監視するため、国防部が10日夜にF16戦闘機をはじめとする軍用機を発進させたと報じている。ただ国防部は報道内容を確認していない。

 国防部は声明で「軍が全ての動向を監視しており、必要に応じて行動する」と述べ、台湾の人々に平静を呼び掛けた。

 台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は今週、中米を歴訪中で台湾を不在にしている。先週末は中国政府の抗議を無視する形で経由地として米国を訪問し、南部テキサス(Texas)州ヒューストン(Houston)で共和党のテッド・クルーズ(Ted Cruz)上院議員と会談していた。(c)AFP