【1月11日 AFP】(更新)ロシアがサイバー攻撃を通じて米大統領選に干渉したとされる問題に関連し、ロシアの諜報(ちょうほう)員がドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領の不名誉な個人・金融情報を入手したと主張していることが分かった。米情報機関の幹部が先週、トランプ氏本人にも伝えた。米CNNテレビが10日報じた。トランプ氏は報道を受けて「偽ニュースだ」などと強く反発した。

 米情報機関の幹部は6日、トランプ氏にロシアの干渉についての報告書を提出していた。CNNが複数の米当局者の話として伝えたところによると、その際にトランプ氏絡みの情報漏えい疑惑に関する2ページの概要書も添付していた。バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領も5日に一連の報告を受けている。

 CNNはトランプ氏の名誉を傷つけるとされる情報の詳細は伝えていない。ただ、同氏の個人情報などがロシア側に漏れたという情報は英対外情報部「MI6」の元諜報員がまとめた文書に基づくとしている。この元諜報員は、米大統領選の候補者らが昨年半ば、「政敵の調査」のために雇ったという。

 米連邦捜査局(FBI)はこの情報を、昨年11月8日の大統領選投票日の2か月以上前の8月に提供されていたという。

 機密指定されている概要書は、大統領選中、トランプ氏側とロシア政府側との間で定期的な情報のやり取りがあったとの疑惑にも触れている。民主党のクリス・クーンズ(Chris Coons)上院議員はCNNに「一連の疑惑が事実なら文字通り衝撃的だ」と語った。

 CNNの報道に対してトランプ氏はツイッター(Twitter)への投稿で「偽ニュースだ。政治的な魔女狩りそのものだ」と激しく非難した。