【1月9日 AFP】国際ボブスレー・スケルトン連盟(IBSF)は8日、2014年のソチ冬季五輪で薬物違反を犯した疑いがあるとして、暫定的な出場停止処分を科されていたロシアのスケルトン選手4人について、処分を解除すると発表した。

 IBSFの出した声明によれば、連盟はドーピング委員会による聴取を行った結果、「現時点で、暫定的な出場停止処分を科すに足る証拠はない」と判断した。

 処分を解除されたのは、2013年の世界王者で、ソチ五輪では金メダルに輝いたスケルトン男子のアレクサンドル・トレチャコフ(Aleksandr Tretyakov)、同大会のスケルトン女子で銅メダルを獲得したエレーナ・ニキティナ(Elena Nikitina)、そしてオルガ・ポティリィツィナ(Olga Potylitsina)とマリア・オルロワ(Maria Orlova)の4人となる。

 IBSFは2016年12月、IOCが4選手の調査を始めたと発表したことを受けて、4人に暫定的な出場停止を科していた。今後はすぐにでもIBSFの主催大会に出場できるが、国際オリンピック委員会(IOC)とIBSFによる調査は、継続して行われるという。

 2016年に世界反ドーピング機関(WADA)が発表した報告書で、ロシアが国家ぐるみで大規模な薬物違反を長年続けてきたことが指摘されて以来、ロシアの夏季五輪の選手、またロシアで開催されたソチ五輪の出場メンバーを中心とした冬季五輪の無数の選手に、薬物使用の疑惑が持ち上がっている。

 そのなかでIBSFは、2017年に行われる世界選手権(IBSF World Championships 2017)の開催地をソチ(Sochi)から別の場所に変更すると発表し、その後ドイツのケーニヒス湖(Koenigssee)での開催が決まった。(c)AFP