【1月9日 AFP】米フロリダ(Florida)州の空港で起きた銃乱射事件で、男が発砲を始めた瞬間の映像が8日、公開された。エステバン・サンティアゴ(Esteban Santiago)容疑者は、9ミリ口径の半自動式拳銃と銃弾を申告して手荷物として預け入れ、到着後に手荷物受取所で受け取っていた。

 フォートローダーデール・ハリウッド国際空港(Fort Lauderdale-Hollywood International Airport)で6日に起きた今回の事件では、5人が死亡、8人が負傷した。事件の全貌と犯行動機の解明に向けて当局が捜査を続けている。

 芸能情報サイト「TMZ」が公開した映像には、青い服を着てひげをたくわえたサンティアゴ容疑者が、手荷物受取所を落ち着いた様子で歩く姿が映っている。サンティアゴ容疑者は数人の空港利用客の横を通り過ぎた後、何食わぬ顔でウエストバンドから銃を抜き出し、発砲。その後、走って画面から消える。

 映像には、何が起こったのかと混乱し一瞬ぼうぜんとなった人々が慌てて床に伏せ、女性客1人が手荷物を運ぶカートの背後に隠れる様子も映っていた。

 公開されたのは発砲が起きる瞬間を含むわずか20秒間の映像で、TMZは入手元については明らかにしていない。

 当局によるとサンティアゴ容疑者は銃弾が尽きるまで発砲を続けた。連邦捜査局(FBI)の捜査官は裁判所の記録の中で、容疑者はその後、銃を置いて床に伏せ、ただちに郡保安官代理に身柄を拘束されたと述べている。

 サンティアゴ容疑者はアラスカ(Alaska)州から片道航空券でフォートローダーデールへ到着した。捜査に対し、襲撃はあらかじめ計画していたもので、「標的とした人物の頭部を狙って」10回~15回にわたり念入りに発砲したと供述したという。(c)AFP