【1月15日 AFP】ダカールラリー(Dakar Rally 2017)は14日、最終第12ステージが行われ、プジョー(Peugeot)のステファン・ペテランセル(Stephane Peterhansel、フランス)が通算13度目となる総合優勝を果たした。世界で最も過酷とされるレースで、1991年から四輪で6回、二輪で6回の優勝を果たしているペテランセルだが、世界ラリー選手権(WRC)で9連覇を果たした実績を持つセバスチャン・ローブ(Sebastien Loeb、フランス)との激闘を制したことで、今回のタイトルは格別なものになったとしている。

 2週間の過酷な戦いは、ペテランセルがステージ3勝、チームメートのローブが5勝を記録し、終わってみれば全12ステージ中8ステージを制した二人の独壇場だった。総合タイムでローブに5分13秒差をつけたペテランセルは「今回の勝利は特に格別だ。すごく激しい争いだったからね。セバスチャンと戦い、ほんの数分差で勝つなんて、並大抵のことじゃない」と述べた。

 33分28秒差の3位に入ったシリル・デプレ(Cyril Despres、フランス)もプジョーで、チームは1990年以来となる表彰台独占を果たした。プジョーはその年からしばらくダカールを離れていたが、2015年に大会へ復帰している。

 プジョーはペテランセルとローブのほかにもデプレがステージ1勝を挙げており、第2ステージ以降はライバルのトヨタ(Toyota)やミニ(MINI)をまったく寄せ付けず、最終的には1988年から出場している51歳のペテランセルと、総合9位に終わった2016年大会に続いて2回目の参戦となる42歳のローブとの一騎打ちとなった。

 ペテランセルは「激しかったね。年を取ったよ。中盤までは4人に優勝の可能性があったが、最後はセバスチャンとの対決になった」と語った。

 二輪部門では、KTMのサム・サンダーランド(Sam Sunderland)が英国の選手としては初の部門制覇を果たした。過去2大会でリタイアに終わっていたサンダーランドにとっては、悲願の初優勝となった。

 競技区間64キロメートルの最終ステージは6位だったサンダーランドだが、総合ではチームメートのマティアス・ウォークナー(Matthias Walkner、オーストリア)に32分差をつけてタイトルを獲得した。

 アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)を拠点に活動する27歳のサンダーランドは、「信じられない。フィニッシュラインを越えたときに、いろんな感情がこみ上げるのを感じた」とコメント。「首位で走ったこの1週間は、ものすごく重い荷を背負っている気分だった。初めて完走できたダカールで、1位でゴールできるなんて夢のようだ。本当に言葉にならない」 (c)AFP/Raphaelle PELTIER