【1月8日 AFP】シリア北部アレッポ(Aleppo)県のトルコ国境に近い町アザーズ(Azaz)で7日、大量の爆弾を積んだタンクローリーが裁判所近くの市場で爆発し、48人が死亡、数十人が負傷した。

 アザーズでは反体制派や一般市民を狙った空爆が頻繁に行われてきたが、今回の爆発の被害はこれまでで最悪とみられる。

 在英NGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は、死者のうち少なくとも14人は反体制派戦闘員だが、被害者のほとんどは反体制派の宗教裁判官5人を含む非戦闘員だったとしている。

 同NGOのラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表は、一部の遺体は爆発で完全に焼け焦げており、身元の特定が困難な状態だと述べた。

 現場の映像には道路から上がる大量の煙や、路上に散乱したがれきやねじ曲がった金属を片付けるブルドーザー、炎上した数台の車の消火に当たる消防隊などが映っていた。

 アザーズは爆弾による攻撃を繰り返し受けていた。昨年11月には反体制派の拠点が自動車爆弾で攻撃され民間人と反体制派戦闘員の計25人が死亡し、反体制派はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の犯行だとして非難していた。

 シリア人権監視団によると、ISはアレッポ県内の別の場所に存在しており、アザーズ進出を図っていたという。昨年10月には反体制派の検問所で起きた自動車爆弾攻撃で少なくとも17人が死亡していた。

 7日に発生した攻撃について現在のところ犯行声明は出されていないが、現場に居合わせた弁護士は「この種の犯罪をするのはテロ組織ダーイシュ(Daesh、ISのアラビア語名の略称)しかいない」と語った。(c)AFP/Sara Hussein