■他の薬物とまぜると危険も

 特に素晴らしい体験が得られたわけではないと語る人もいれば、根本的に変わったと語る人もいる。

 レナードさんは「私はたばこを止めて、瞑想(めいそう)と自然と再びつながることを始めた」と語る。「両親とも和解した」

 米西部にある2つのブラジル教会は、アヤフアスカを神聖なものとして使うことが例外的に許されている。ブラジル教会におけるアヤフアスカの使用を研究するハーバーUCLA医療センター(Harbor-UCLA Medical Center)の精神科医、チャールズ・グロブ(Charles Grob)氏は、アヤフアスカに対する考え方が変化し、徐々に受け入れられていることは研究する価値があると語る。

 グロブ氏は「西洋医学や精神医学では、薬物乱用者やアルコール依存症患者の治療で苦労することが多い」「だから間違いなくそれ(アヤフアスカ)について検討する価値がある」と述べた。

 米国のアヤフアスカの研究者は、法的な障害に直面しているが、その研究の大半はアヤフアスカが合法とされているスペインやブラジルなどの国で行われている。

 グロブ氏によると、ブラジルでは慢性的なうつ病を患っている人々や、抗うつ剤があまり効かない人々が参加する試験的研究が行われており、暫定的な結果は良好だという。

 それでも研究者らは、特に他の薬物とまぜた場合にアヤフアスカは生命に関わりかねない危険を伴う恐れがあり、精神病エピソードの引き金ともなり得るので、ぜんそく、てんかん、そううつ病、統合失調症の患者はアヤフアスカの使用を避けるよう警告している。(c)AFP/Veronique DUPONT