【1月4日 AFP】ソチ冬季五輪のバイアスロンで2個の金メダルを獲得したマルタン・フールカデ(Martin Fourcade、フランス)は3日、ロシアが同競技でドーピングに関与したとするマクラーレン報告書に対する同国と国際バイアスロン連合(IBU)の対応は「見せかけ」だと批判した。

 ロシアは先日、3月に行われるW杯チュメニ(Tyumen)大会の開催を断念。一方のIBUは、カナダの法律家リチャード・マクラーレン(Richard McLaren)氏の報告書に名前のあった31人の選手のうち2人を出場停止処分としたうえで、残りの29人に関する調査を開始したと発表していた。

 ロシアとIBUが決定を出す以前、同国に対して寛容な処分が下される場合には、W杯をボイコットする可能性を示していたフールカデは、「チュメニで行われるW杯を中止するのは、ドーピングとの闘いに対する見せかけだ」と怒りをあらわにした。

 さらに、ドイツ・オベルホフ(Oberhof)で開催されるW杯の欠場に関して、5日から他の選手と話し合いの場を持つことを明らかにしたフールカデは、「一人でボイコットする気はないし、自分を他人のために犠牲にするつもりもない」と語った。

「私はマーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King Jr.)牧師やネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)氏ではない」(c)AFP