【12月24日 AFP】欧州を目指して地中海(Mediterranean Sea)を渡る途中で死亡した移民・難民の数が今年に入ってから5000人に達した。国連(UN)が23日、明らかにした。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)がイタリア沿岸警備隊の報告として明らかにしたところによると、地中海では発表前日の今月22日にも2隻のゴムボートが転覆し、推定100人が水死していた。

 UNHCRは今年10月、地中海を経由して欧州に向かう途中で死亡した人の数が3800人に達したと発表し、今年の死者は過去最多を更新するとの見通しを示していた。

 移民の死者数が今年急増している背景としてUNHCRは、密航業者が粗悪な船にこれまで以上に大勢の移民を乗せる事例が増えていることを挙げた。採算性を上げるためとみられる。

 UNHCRは声明で「2016年に地中海では1日に平均14人が亡くなっている」としている。(c)AFP