【12月14日 AFP】国際ボブスレー・スケルトン連盟(ISBF)は13日、ロシアによる国家ぐるみのドーピング問題を受け、同国ソチ(Sochi)で開催が予定されていたIBSF世界選手権(IBSF World Championships 2017)の開催地変更を決めた。代替地は、数日中に決定されるという。

 先週公表されたカナダの法律家リチャード・マクラーレン(Richard McLaren)氏による報告書で、1000人以上のロシア選手が組織的なドーピングに関与していたことが指摘されたのを受け、ISBFには2014年の冬季五輪開催地でもあるソチから開催地を移転するよう圧力がかかった。

 ISBFは声明で、「ISBF執行委員会は、現在の困難な時期では、このような大会をロシアで開催しないことが賢明だと考えました」と発表した。

 また、開催地の変更を決断した理由については、「第一に、全出場国の選手とコーチが、非難や議論ではなく競技に集中して大会に出場できるようにすること」としたうえで、「第二に、ロシアのボブスレー連盟は、世界選手権の準備に多大な努力を払ってきましたが、現在の状況下では、今回の一大イベントを開催する大会組織委員会の労力や世界最高のトラックの一つであるスライディング・センター・サンキ(Sliding Center Sanki)の質に関して、真価を認められません」と明らかにした。

 この問題をめぐっては、ラトビアのスケルトン代表選手団が11日、隣国ロシアは五輪精神を「盗んだ」として、黒海沿岸のソチで行われる同大会をボイコットすると表明していた。(c)AFP