【12月13日 AFP】国連(UN)の報道官は12日、内戦が続くシリア北部アレッポ(Aleppo)でこの数時間のうちに、女性や子どもを含む「大規模な数の」市民に対する残虐行為が行われたとする報告を受けたと発表した。

 国連のステファン・デュジャリック(Stephane Dujarric)報道官は「潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は、これらの報告を国連が独自に確認することは不可能だと強調しながらも、関係各方面に重大な懸念を伝えている」と述べた。潘事務総長は、スタファン・デミストゥラ(Staffan de Mistura)シリア問題担当特使に追跡調査を指示したという。

 シリア政府軍は、数か月わたって激しい戦闘を繰り広げてきたアレッポ奪還作戦で、反体制派のうち最後まで抵抗を続けている勢力に対する掃討作戦が最終段階に入ったとしている。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が同日発表したところによると、直近の24時間に反体制派の掌握地区から約1万人が避難した。大半は政府軍側の制圧地域へ避難したという。

 国連は先週、アレッポから脱出した男性数百人が行方不明になっていると発表している。(c)AFP