【12月13日 AFP】フランス南東部リヨン(Lyon)近郊で12日、武装した4人組が警備会社のワゴン車を襲撃し、輸送中だった3億円相当の金の粉末70キロを強奪するドラマさながらの事件が発生した。警察は現場から逃走した容疑者の行方を追っている。

 警察によると、4人は車2台を使って、リヨン北部の工業団地へ続く高速道路A6号線の出口でワゴン車を停止させた。その後、アサルトライフルを手に金の粉末を奪って逃走用の車に移し、ワゴン車に火を放った後、一目散にその場を離れたという。

 警察は当初、4人は警備員2人をワゴン車の後部の荷台に閉じ込めたと説明していたが、後に施錠はされていなかったと訂正した。

 乗り捨てられた車1台と付近の車3台が燃えたが、警備員は逃げ出して無事だった。

 輸送していた企業ルーミス(Loomis)は、被害に遭ったワゴン車は「工業原料」を運んでいたと説明している。250万ユーロ(約3億円)に相当する品だという。

 フランスでは近年、路上で車が襲撃される事件が増えている。A6号線では昨年3月にも、15人前後のグループが輸送車から約900万ユーロ(約11億円)相当の宝石を強奪する事件が発生。先月にはパリ(Paris)近郊の路上でカタール人女性2人が500万ユーロ(約6億1000万円)超相当の貴重品を奪われる被害に遭っている。(c)AFP