【12月10日 AFP】シリアの古代都市パルミラ(Palmyra)郊外で9日、シリア政府軍とイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が交戦した。在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が明らかにした。

 国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に登録されているパルミラは、政府軍が8か月前にISから奪還していたが、ISはここ数日、パルミラ付近で戦闘を行っていた。

 シリア人権監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によればISは8日にパルミラからわずか4キロの位置にまで進み、「今日(9日)新たに攻撃を仕掛けて前進した」という。

 アブドル・ラフマン氏は、激しい地上戦が行われている一方、シリア空軍がIS戦闘員らに対して空爆を実施していることも明らかにした。

 シリア人権監視団によれば、パルミラが位置する中部ホムス(Homs)県では8日以降、ISとの戦闘で政府側に少なくとも49人の犠牲者が出ている。(c)AFP