【12月9日 AFP】(更新)16-17フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは8日、仏マルセイユ(Marseille)で開幕し、男子シングル・ショートプログラム(SP)では、羽生結弦(Yuzuru Hanyu)が106.53点で首位に立った。

 ソチ冬季五輪金メダリストでGPシリーズ3連覇中の羽生は、プリンス(Prince)の楽曲「レッツ・ゴー・クレイジー(Let's Go Crazy)」に乗せた演技で、見事な表現力と出来栄えのロックスターようなパフォーマンスを披露した。

 羽生は冒頭に4回転、さらに4回転と3回転のコンビネーションジャンプを見せたが、昨年のファイナルでたたき出した世界最高得点110.95点には4点ほど届かなかった。

 羽生は、「生まれてから、それかスケートを始めてから、こんなにお客さんとコネクトしたことはなかったです。このプログラムはコンサート、ライブのようなもの。僕は皆さんのロックスターになりたい」とコメントした。

 10日のフリースケーティング(FS)を控える中、2位には99.76点でパトリック・チャン(Patrick Chan、カナダ)、3位には91.76点でハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)がつけた。

 チャンはビートルズ(The Beatles)の楽曲に合わせた演技ですべてのエレメントを成功させたが、フェルナンデスは転倒もありチャンにちょうど8点差をつけられている。

 チャンは、「やるべきことをやった。落ち着いてリラックスできた。4回転は踏み切りの感覚が完璧ではなく、3回転も着地に苦しんだ。それでもパニックにならず、自分のリズムを守れた」とコメント。

 一方のフェルナンデスは、これまで2度の銀メダル獲得に終わっているファイナルでの結果を優勝に変えるためには、最高のパフォーマンスを引き出す必要があると認識している。

「いつも完璧な演技はできないし、今日は良くない日だった。あさって(10日)はミスを取り返して、最高のパフォーマンスをしなければいけない」

 宇野昌磨(Shoma Uno)は4回転ジャンプで転倒して86.82点の4位となり、5位には85.30点でネイサン・チェン(Nathan Chen)、6位には83.93点でアダム・リッポン(Adam Rippon)と米国勢が続いた。

 一方、ペア・ショートプログラム(SP)では、ロシアのエフゲニア・タラソワ(Evgenia Tarasova)/ウラジーミル・モロゾフ(Vladimir Morozov)組が78.60点で首位に立った。2位には中国の于小雨(Yu Xiaoyu)/張昊(Zhang Hao)組が75.34点で続き、優勝候補に挙がっているカナダのメーガン・デュアメル(Meagan Duhamel)/エリック・ラドフォード(Eric Radford)組はスロートリプルアクセルで転倒し、71.44点の3位発進となっている。(c)AFP/Sabine COLPART