【12月8日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)は7日、グループリーグ第6節が各地で行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)とボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)の一戦は、マルコ・ロイス(Marco Reus)が終了間際に劇的な同点ゴールを奪い、ドルトムントが2-2の引き分けに持ち込んでグループ首位通過を決めた。

 両チームともすでに16強入りを決めている中で行われた試合は、レアルがカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)の2ゴールで先行し、グループを首位で突破するかにみえた。しかし、ドルトムントはピエール・エメリク・オーバメヤン(Pierre-Emerick Aubameyang)のゴールで1点を返すと、迎えた後半43分、オーバメヤンのパスから途中出場のロイスが同点ゴールを決めた。

 ドルトムントのトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)監督は、「ボルシア・ドルトムントの試合はいつも最高だが、とても心臓に悪い」と述べると、「判断ミスがあまりにも多かったが、われわれとしては最高の終わり方だった」と語った。

 ドルトムントはまた、グループリーグ6試合で合計21得点をたたき出し、チャンピオンズリーグ新記録を樹立した。過去の記録は、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United、1998-99シーズン)、FCバルセロナ(FC Barcelona、2011-12)、レアル(2013-14)が樹立した20得点だった。

 大会史上最多の12ゴールが生まれた前節のレギア・ワルシャワ(Legia Warsaw)戦で8得点を稼いだドルトムントは、5試合終了時点で計19得点としており、新記録へのお膳立てを整えていた。そしてこの日は試合終了2分前、オーバメヤンの絶妙な折り返しにロイスが走り込みながら合わせ、大会記録を更新する21得点目を挙げた。チーム得点王はオーバメヤンで4得点を記録している。

 ゴールはオーバメヤンのおかげだと話したロイスは、「『オーバ』のあのパスはワールドクラスだった。最後に決められて良かったよ。あのゴールは99パーセントは彼のもの。僕の仕事は1パーセントだ」とコメントした。

 一方、引き分けたレアルは公式戦無敗を34試合に伸ばし、さらに2位通過となったものの、決勝トーナメント1回戦ではバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)やマンチェスター・シティ(Manchester City)、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)との対戦は避けられることになった。

 レアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は、「3得点目を取るチャンスが何度もあったのにそれを決められず、試合を手放してしまった。全力で首位通過を目指したが、結果的には達成できなかった」と語った。

 レアルは決勝トーナメント1回戦で、レスター・シティ(Leicester City)、ASモナコ(AS Monaco)、アーセナル(Arsenal)、ユベントス(Juventus)、ナポリ(SSC Napoli)と当たる可能性がある。

 ジダン監督にとって避けたい相手は決まっているようで、どのクラブと当たりたくないかという質問に「ユベントスだ」と答え、現役時代に所属した古巣の名前を挙げた。(c)AFP/Kieran CANNING