【12月7日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は6日、今夏のリオデジャネイロ五輪は、「すべてうまくいった」として、難しい状況の下で考えうる最高のものだったと評価した。

 IOCの広報担当を務めるマーク・アダムズ(Mark Adams)氏は、スイス・ローザンヌ(Lausanne)で報道陣に対し、「ある人は、もっとも不完全ながらも理想的な五輪だったといった。実際、それは非常に的を得ている」と語った。

 2016年のリオ五輪開催へ向けては、同国政治経済の大混乱や主催者側の欠席、交通機関、犯罪、そして水質汚染など、準備期間から多くの問題を抱えた。

 こうした一連の困難を考慮し、IOCは今回の五輪を成功だったと認める。

 IOCのクリストフ・ドゥビ(Christophe Dubi)競技部長は、「結果を見れば、大会主催者には脱帽だ」としたうえで、「さまざまな困難があったことを考えれば、彼らがもたらしたものは本当にすごい」と話した。

 同氏はまた、今年の五輪は完璧ではなかったとしながらも、「運営的な観点からいえば、すべてうまくいった」と振り返った。

 同時にIOCが、今五輪がリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)に残すレガシーは「素晴らしい」とするレポートを発表し、ドゥビ氏も、「五輪後も、すべての施設が使い道を持っているし、街は公共交通システムとともに変身した」と口にする一方、五輪が閉幕して4か月が経過したブラジル国内は、歴史的な景気後退に影響を受け、患者を受け入れる病院が不足したり、給料未払いを理由に公務員が街中で抗議運動をしたりするなど、厳しい状況に直面している。(c)AFP