【12月7日 AFP】男子ゴルフのタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)は、再出発を図る2017年シーズンを見据え、故障の悩みを忘れ去り、若手時代にみせたようなセンセーショナルなスタートを切りたいとしている。

 1年4か月にわたるキャリア最長のリハビリ期間から復帰したウッズは4日、バハマ・ナッソー(Nassau)のアルバニーGC(Albany Golf Club)で行われたヒーロー・ワールドチャレンジ(2016 Hero World Challenge)の最終日に臨み、通算4アンダーを記録して15位に終わった。

 年齢を重ねたウッズは現在、1997年のマスターズ・トーナメント(The Masters Tournament)から2008年の全米オープン選手権(2008 US Open Championship)までメジャー通算14勝を誇ったかつての自分とは全く違う選手に変化。休養期間中には、腰をかばうために自身の若手時代を手本にしながら、スイングの微調整を余儀なくされた。

「以前は1番アイアンも打てそうだったし、球筋も本当に良かった」とする一方で、「クレイアニメの『ガンビー(Gumby)』みたいに柔らかく、柔軟性のある体には二度と戻れそうもないが、そこから学んだ点もある」と語ったウッズは、痛めた腰を慎重にいたわる必要があり、子どもとサッカーボールを蹴ることさえも、「稼働状態にないため、確実に危険な行為である」という。

「ちゃんと動かせる状態にあり、何らかの準備ができるのであれば問題ない。(何が危険かは)予測できないんだ。腰にトラブルを抱えているほとんどのケースでは、問題が起きる」

■「絶対に無理」

 今月30日に41歳の誕生日を迎えるウッズは、酷使されてきた体や古傷に対処するため、トレーニング内容を変更している。

「以前のようにはいかない。ツアー5年目とか6年目までは、週に30マイル(約48キロメートル)は走った。1日につき5~6マイル(約8~9キロメートル)、最低でも4マイル(約6キロメートル)は走っていたものだ。ラウンド前後も関係なくね」

「今、それは絶対に無理だ。単に年齢のせいもあるが、膝は4回手術しているし、腰にも3回メスを入れている。いろいろなことを乗り越えてきたんだ」

 ウッズはまた、ウエイトリフティングも、かつて行っていた練習メニューは選択肢にないとしており、「以前のように脊椎に負担はかけられない。体を鍛えるために他の方法を試している。柔軟性については問題ないが、安定性はつけていく必要がある」と語った。

 現在は体を回復させるために、ラウンド後には特に時間を割いているというウッズは、「理学療法士と2、3時間くらいかけている。水風呂や氷風呂は決して楽しいものではないが、やらなければならない」と明かした。

 加えて、18ホールをプレーした後の練習は、これまでとは違う内容をこなすようになったというウッズは、「その点は賢く、ドライバーの練習に費やすようにしている」と説明したうえで、「まあ、僕にはできるけどね」と付け加えた。 (c)AFP/Jim SLATER