【12月6日 AFP】インターネット通販最大手の米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)は5日、レジを置かない実店舗「アマゾン・ゴー(Amazon Go)」を本社があるワシントン州(Washington)シアトル(Seattle)に試験的に開設したと発表した。客が商品を持って店外に出ると自動的に精算される仕組みで、来年一般向けに開店する予定だ。

 アマゾンが自社ウェブサイトで発表したところによると、試験店はアマゾンの従業員のみ利用可能。広さは約170平方メートルで、パンやチーズ、インスタント食品、家庭で調理できる独自の食材セットなどを販売している。

 導入している自動精算システムは、コンピューターによる視覚情報処理、センサー技術、ディープラーニング(深層学習)など「自動運転車と同様の技術」(同社)を活用。客が店の棚から商品を取ったり戻したりする行動を自動で追跡把握し、仮想の商品カートに記録、そのまま店外に出れば客のアマゾンのアカウントに代金が請求される仕組みだ。

 アマゾンがこの新形態の実店舗を拡大していくのか、それとも他の小売業者に自動精算システムを提供する方式を取るのかは現時点では不明。同社はかねて実店舗への進出がささやかれるが、これまでのところ書店数か所の開設にとどまっている。(c)AFP