【12月4日 AFP】自転車ロードレースのクリス・フルーム(Chris Froome、英国)が、五輪で5個の金メダルに輝いた元チームメートのブラッドリー・ウィギンス(Bradley Wiggins、英国)は、治療目的使用の適用措置(TUE)でステロイドの使用を許可された経緯について、疑惑をしっかりと解消すべきだと語った。

 36歳のウィギンスは今年、ロシアのハッカー集団によって医療記録が流出。花粉症の治療を理由に、英国人選手として初めて優勝した2012年のツール・ド・フランス(Tour de France)直前などでTUEが認められ、禁止ステロイドのトリアムシノロン(triamcinolone)を使用したことが明らかにされた。

 当時、スカイ(Sky Pro Cycling)の副官としてウィギンスをアシストし、2013年以降の同大会を3度制しているフルームは、英紙タイムズ(The Times)に対し、かつての同僚の否認と質問に対する回答は、問題の解決につながっていないと話した。

「皆、私に『(今回の問題が)ウィギンスのイメージを傷つけたと思うか?』と聞いてくる。いくつか疑念を生じさせているのは、間違いないと思う」

「多くの人々が、2012年における彼のパフォーマンスから輝きを奪ったと言っている」

 また来シーズン、ダブルツール達成を目指すケニア生まれのフルームは、ウィギンスが優勝した2011年のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネ(Criterium du Dauphine)で、スカイに届けられた医薬品の中身は、いまだに不明だという。

「それについては、まったく何も知らされていない。質問もしたんだ。調査終了時に、はっきりすればいいと思う」

「そのときまでさかのぼって、ブラッドが何があったか答えるべき問題だ。当時、誰が何をしたかという意味では、私自身すべてを知りえていない」  (c)AFP