【12月2日 AFP】(更新)フランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領(62)は1日、来年の大統領選に出馬しない意向を表明した。波乱に満ちた5年間の任期を経て、支持率が歴史的低水準となったことを受け、続投を断念した。

 社会党(PS)党首のオランド氏は、首都パリ(Paris)の大統領府エリゼ宮(Elysee Palace)から神妙な面持ちでテレビ演説を行った。

「私は、立候補しないことを決めた。これからしばらくの間、私の唯一の責務は自国を率い続けていくことだけになる」と述べ、自身の再出馬をめぐる臆測にきっぱりと幕を引いた。

 オランド大統領の支持率は、主要政策の撤回やテロ事件、高失業率、私生活における醜聞の数々を経て、過去最低にまで低下していた。

 有権者に対する調査では、現時点で最有力候補と目されるのは右派の共和党候補のフランソワ・フィヨン(Francois Fillon)氏。その最大のライバルには、極右政党の国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)党首の名が取り沙汰されている。

 しかし全候補の名前はまだ出そろっておらず、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)前経済相(38)をはじめ、無所属の動きの見通しも不透明であることから、アナリストらは安易な予想は差し控えるべきだと警告している。(c)AFP/Adam PLOWRIGHT/Guy JACKSON