【11月30日 AFP】ブラジルのサッカーチーム、シャペコエンセ(Chapecoense)のメンバーを含む乗客乗員計77人を乗せた旅客機が墜落した事故を受け、コパ・スダメリカーナ(2016 Copa Sudamericana)決勝でシャペコエンセと対戦する予定だったコロンビアのアトレティコ・ナシオナル(Atletico Nacional)は29日、大会のタイトルを同クラブへ譲渡する意向を表明した。

 クラブは南米サッカー連盟(CONMEBOL)へ宛てた声明で、「コパ・スダメリカーナのタイトルをシャペコエンセFCへ譲り、大いなる損失を被ったクラブの勲章とするとともに、サッカー界を悲しみに包んだ重大事故の犠牲者へ哀悼の意を表したい」と述べた。

 コパ・スダメリカーナは、南米ではリベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America)に次ぐ権威を持つクラブチームの国際大会で、両チームは30日に決勝の第1戦を行う予定だった。

 CONMEBOLはすでに決勝の延期を決定。声明で「当局と接触し、公式の報告を待っている」と発表した。連盟関係者によれば、決勝開催の可能性は「限りなく低い」という。

 シャペコエンセは、ほぼ無名ながら快進撃を見せて決勝まで勝ち上がったチームで、今回は9人の選手がコロンビア遠征に帯同せずに残っていた。

 選手らが搭乗していたラミア・ボリビア航空(LAMIA Bolivia)のチャーター機は、28日の午後10時ごろに「電気系統の故障」があったと緊急の報告を行ったすぐ後、コロンビア第2の都市メデジン(Medellin)近郊に墜落した。当局によると、生存者はわずか6人の見込みと発表している。(c)AFP