【11月28日 AFP】イスラエル軍は27日、ゴラン高原(Golan Heights)で自国軍兵士を攻撃したイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」関連勢力の戦闘員4人を殺害した。イスラエルが占領するゴラン高原で、同軍兵士がシリアを拠点にしているイスラム過激派の戦闘員から攻撃を受けるのは初めて。

 イスラエル軍の報道官、ピーター・ラーナー(Peter Lerner)中佐によると、マシンガンによる銃撃と迫撃砲の攻撃を受けた同軍兵士が応戦。その後「IS傘下の組織、シュハダ・ヤルムーク(Shuhada al-Yarmouk)」のメンバーとみられる戦闘員らを乗せた車両に空軍が爆撃を加えた。

 シリア内戦が始まった2011年初頭以降、イスラエルにはシリアの政府軍と反体制派勢力による戦闘の流れ弾が着弾するなど影響が飛び火している他、レバノンのイスラム教シーア派(Shiite)原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)やその関連グループからの攻撃も受けている。

 ラーナー報道官によると、イスラエルの支配下にある領域内で同国軍の兵士が、シリアを拠点にしているイスラム過激派の戦闘員から攻撃を受けるのは初めてだが、ISの戦略変更を示唆する事件ではないだろうという。(c)AFP