【11月27日 AFP】スウェーデンの首都ストックホルム(Stockholm)で26日、朝の礼拝が終わった直後のモスク(イスラム礼拝所)に何者かが数人で侵入し、スプレーでナチス・ドイツ(Nazi)のかぎ十字やヘイトスピーチ(憎悪表現)を落書きしたり、爆竹を投げたりした。警察当局が明らかにした。

 モスクの関係者がスウェーデン通信(TT)に語ったところによると、襲撃時にモスクにいた礼拝者は1人で、この男性は震えていたものの、危害は加えられなかった。

 警察は器物損壊とヘイトクライム(憎悪犯罪)として捜査を進めているが、これまでのところ逮捕者は出ていない。

 ストックホルムのイスラム教徒コミュニティーの代表者で、1985年にこのモスクの設立にも関わったムスタファ・トゥムトゥルク(Mustafa Tumturk)さんはTTに対し、「これは予期していないことだった…国内外ともに社会で何が起きているのか理解することは難しい。私はもう(以前の)スウェーデンを思い出せない」と語った。

 スウェーデンは2014年と2015年に24万5000人という記録的な数の難民を受け入れたが、最近、モスクや難民受け入れ施設への襲撃事件が相次いでいる。(c)AFP