【11月27日 AFP】ギリシャのクレタ(Crete)島から南アフリカのケープタウン(Cape Town)まで約1万3000キロを縦断する飛行機レース「ビンテージ・エア・ラリー(Vintage Air Rally)」に参加し、行方不明になっていた型破りな英国人パイロットが26日、南スーダンに姿を現した。

 モーリス・カーク(Maurice Kirk)さん(72)は同レースに参加している12人ほどのパイロットの一人だが、規則・規定違反でたびたび主催者と衝突していた。

 カークさんが行方不明になったのはこれが2回目。1回目は今月23日に行方不明となったが、エチオピア西部ガンベラ(Gambella)で発見され、他の参加者に合流した。エチオピアで参加者たちは飛行許可に関係した問題で当局に2日間拘束された。

 主催者の25日のフェイスブック(Facebook)投稿によると、参加者たちは解放されるとケニアに向けて空の旅を再開したが、カークさんの姿が見えなかったという。しかしカークさんは数時間後に姿を見せた。

 主催者は26日のフェイスブック投稿で、「モーリスは無事だ! エンジンの不具合で南スーダン(の空港ではない場所)に着陸したが、その際に車輪がパンクした」と述べた。

「最近まで南スーダンの首都ジュバ(Juba)のある英国人のところで働いていた地元民が彼を見つけ、この英国人に連絡。その英国人が英大使館に通報した」

 カークさんはかつて獣医師だったことから「空飛ぶ獣医師」と自称している。冒険やちょっとした災難が大好きな非常に個性的な人物だ。