【11月27日 AFP】中東湾岸諸国のカタール各地で26日までに降雨による浸水や冠水が発生した。2022年サッカーW杯(2022 World Cup)の開催を控えた同国のインフラをめぐる新たな懸念が浮上しそうだ。

 国内の主要道路のいくつかが冠水し、今後も国内の広域で降雨が予測されている。「やや強い雨、ないしは強い雨」が降っているとしていた内務省は、国土の広い範囲で降雨が続くとして車の運転に注意するようツイッター(Twitter)で呼び掛けた。

 推計150億ドル(約1兆7000億円)を投じて首都ドーハ(Doha)に開発された人工島「パール・カタール(Pearl Qatar)」やイタリアのベネチア(Venice)の街並みを模した近郊の「カナート・カルティエ(Qanat Quartier)」では集合住宅の一部が浸水した。現地英字紙によると、人気ショッピングセンター「ランドマーク・モール(Landmark Mall)」でも雨漏りが起きているという。

 ソーシャルメディアにも、浸水や冠水の現場を撮影した動画や画像が多数投稿されている。カタールでこの冬初めてとなった今回の降雨だが降水量は比較的少なく、なぜ浸水被害が発生したのかいぶかしむ向きもある。

 世界銀行(World Bank)の統計によれば、カタールの年間降水量は75ミリ。(c)AFP