【11月28日 AFP】男子テニス、国別対抗戦のデビスカップ(Davis Cup 2016)は27日、クロアチアのザグレブ(Zagreb)でワールドグループ決勝が行われ、アルゼンチンが3-2で同国初の優勝を果たした。

 アルゼンチンは、第4試合でファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro)がマリン・チリッチ(Marin Cilic)から6-7(4-7)、2-6、7-5、6-4、6-3のフルセット勝ちを収めて成績を2勝2敗に戻すと、運命の第5試合ではフェデリコ・デルボニス(Federico Delbonis)がイボ・カルロビッチ(Ivo Karlovic)を6-3、6-4、6-2のストレートで下し、母国に初めての栄冠をもたらした。

 同大会116年の歴史の中で、アルゼンチンを史上15番目の優勝国に導いたデルボニスは試合後、「夢が一つかなった。やるべき仕事に集中し続けた。ほかのことを考えれば、悲惨な結果になると思ったから」と喜びを明かす。

 デルボニスは、25日に行われた第1試合でチリッチにフルセット負けを喫していたが、この日は世界ランク20位の格上カルロビッチを約2時間で圧倒した。

 しかし、過去にも4度デ杯の決勝に進出しながら、いずれも苦杯をなめてきたアルゼンチンにとって、最も重要な仕事を果たしたのはデルポトロだといえるかもしれない。リオデジャネイロ五輪の銀メダリストは、2014年と2015年シーズンの大半を故障で棒にふるったが、この日はチリッチに対し、劇的なフルセット勝ちを飾った。

 デルポトロは試合後、「常に前向きでいられたし、2セットダウンになってからも、頭を下に向けることはなかった」と振り返る。

「感情の面でも疲れる試合だったが、キャリア最高の試合の一つになった」

(c)AFP