【11月26日 AFP】16-17フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第6戦、NHK杯(NHK Trophy 2016)は25日、北海道札幌市で男子シングル・ショートプログラム(SP)が行われ、ソチ冬季五輪金メダリストの羽生結弦(Yuzuru Hanyu)が首位発進し、4連覇を目指すGPシリーズファイナルの出場権獲得を引き寄せた。

 圧倒的なジャンプと華麗なステップで103.89点をたたき出した羽生は、87.94点で2位に続いた米国のネイサン・チェン(Nathan Chen)に16点もの差をつけた。3位には80.49点で田中刑事(Keiji Tanaka)がつけている。

 羽生は冒頭の4回転ループの着氷でバランスを崩したものの、4回転サルコーと3回転トーループのコンビネーションジャンプをきれいに跳ぶと、最後のトリプルアクセルも豪快に決めてみせた。

 米歌手プリンス(Prince)の楽曲「レッツ・ゴー・クレイジー(Let's Go Crazy)」のキャッチーなリズムに、会場の真駒内セキスイハイムアイスアリーナ(Makomanai Sekisui Heim Ice Arena)に集結した約6000人の観客は熱狂に包まれ、羽生のパフォーマンスが終わると、リンクには花とぬいぐるみのシャワーが浴びせられた。

 しかし、第2戦のスケート・カナダ(Skate Canada International 2016)で2位に終わり、今回のNHK杯で大会連覇を目指す羽生は、自分の思うような演技にわずかに届かなかったという表情を浮かべていた。

 各GPシリーズの合計得点で上位6選手のみが出場できるGPファイナルに自動的に進出するために、今大会で3位以上に入る必要がある羽生は報道陣に対し、「日本なので、楽しみながら演技をすることができました。ジャンプについては大きなミスとはいえないですが、もう少しうまくできたという思いがあるので、なおしたい」とコメントした。

 日本勢では、日野龍樹(Ryuju Hino)が72.50点で9位につけている。(c)AFP